2008年初買い本 [本]

「新年」だのなんだの、そういうパンクチュエーションはしょうじきあまり気にしない、というか、個人的にはどうでもよかったりするのだけど、世間的には、年始のあれこれで「今年一年」を占ったりするので、そういうながれに乗っかってみようと思う。

• 萩谷昌己・西崎真也, 論理と計算のしくみ, 岩波書店
  けっこうな旧刊だけど、刊行当時も気になり、そしていまちょうどラムダ計算の復習なぞもあらためてしているところなので、購入。内容的にも、おれの好きな「小著ながらもりだくさん」というタイプで、一階述語論理はもちろんのこと、高階論理、様相論理、時相論理、そして直観論理などもふれられているので、たのしい。それにしても、ラムダ計算というのは、ブール代数にはるくらいの中毒性があると思う。
  
  
• 井上忠司, 「世間体」の構造, 講談社
  おれはあまり「世間体」なるものを気にしたりということがないので、ちょっと「裏口入学」っぽい風味はただようが、これでそういうものを勉強しようと思う。
  
  
• 野矢茂樹, 大森荘蔵 -- 哲学の見本, 講談社
  大森荘蔵というのは、分かるようで分からない。いや、精確に言えば、その言うところはむしろ平明なのだけど、その平明さのうらに潜む深度がべらぼうであり、こちらのゾンデが届かない、という感じだろうか。さいきんまた、ちらちらとその書きものを読むことがあり、右のような思いを再度いだいたので、値段も安いし新刊だし、と買っておいた。
  
  
• 原島広至, 生薬単, エヌ・ティ・エス
  ごぞんじ『骨単』『臓単』などの「語源から覚える解剖学シリーズ」の新刊。あいかわらず役に立たないような小ネタ満載で（ほめてます）、たのしいかぎり。ちなみに、のど飴などによく入ってる「シャゼンソウ」はオオバコのことで、「路傍の雑草の代表」と説明してありました。