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80'sインダストリアル専門のネットラジオXWAVE RADIOを聴きながら。
今となっては、音楽語法としての「インダストリアル」って、普通の音楽業界(というのは、一部マニアに専有されているような、狭い「業界」の話ではなく、ということ)でも一定の地歩を築いた観があるよね。これ、契機としては、NINがけっこうメジャーに売れた、ってのが大きいと思うんだけど、いわゆる「ゴス」と呼ばれるような人たちも、語法的にはインダストリアルにカテゴライズされるような音楽をやっていたりもして、そういうゴスっぽいのが何だかよく分からない経路でそれなりにマーケットを築いた、というのもあるかも知れない。
で、一口に「インダストリアル」って言っても、実は系譜的に2つのインダストリアルを考えなきゃいけなくて、その2つはもちろん劃然と「ぱかっ」と分けられるものではなく、歴史の推移とともに分かち難く絡み合ったものにせよ、ここをまぜこぜにしちゃうと、「え、何の話してるの?」ってことにもなっちゃう(ならねえか……)。つまり、「インダストリアル」を語る場合、TGを(とりあえずの)起点とする「インダストリアル・ノイズ」と、DAFなんかのドイチェ・ノイエ・ヴェッレを震源とする流れを分けて考える必要がある。
前者の「インダストリアル・ノイズ」に関しては、その由来としてはTGが設立したレーベルの名前が「インダストリアル・レコード」だった、ということに求められるわけだけど、そこで聴かれる音は、今一般に「インダストリアル」として流通している音群(つまり、DAFの系譜に連なるようなエレクトリックビート+へヴィなギター、というやつ)よりも、より「工業的」というか、「工場の音」と言うに相応しい音だった。
「工場」というのは、まあ「どういう工場か」にも拠るけど、一般に「騒音が溢れている」場所である。そういう、「騒音」の純粋性を抽出して、「インダストリアル」抜きの「ノイズ」というジャンルが立ち現れる……んだけど、この「ノイズ」についてはまた稿を改めて、ということにしないとエライことになる。
さて、それじゃあ、今一般に「インダストリアル」と言うと真っ先に表象されるような、「インダストリアル・ノイズ」とは区別される流れはどんなもんだろうか?
先にも触れたように、これの祖にはDAFやらリエゾン・ダンジュルーズやらノーマルやらのドイチェ・ノイエ・ヴェッレ一派がいることは疑いを得ない。だけれども、こうした流れが直接に今日の「インダストリアル」に流れ込んでるか、と言うと、これがなかなか難しいところ。
クロノロジカルに言うと、ドイチェ・ノイエ・ヴェッレが大手を振っていたのが80年代初頭、そしてそれが、主にアメリカにおいて「エレクトリックビート+下品なシンセ+へヴィギター」という形で芽吹いたのが80年代の中頃から終わりにかけて(日本だと「エレクトリック・ボディ・ビート」という何だかよく分からない呼称とともに、主に西新宿のレコ屋でそれなりの活況を呈していた。特に、UK Edisonの2階! 懐かしいなあ)。
そうした流れの中心にいたのが、言うまでもなくミニストリーであり、このミニストリーのほかKMFDMやFront Line AssemblyやMy Life With The Thrill Kill Kultを擁するWax Trax! Recordsであった。
やはり、というか何と言うか、ミニストリーのこのジャンルにおける影響力というか、リーディングっぷりには目を見張るものがあり、2ndアルバムTwitch でのドシャメシャビート+下品なシンセ、そしてヘヴィギターを前面に打ち出したThe Land of Rape and Honey はまさに「エポックメイキング」というに相応しい作品であろう。
……って、何を書きたかったんだかよく分かんなくなってきちゃった。
あとでまた、オススメアルバムとかアップするかも。
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