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今日ひさしぶりにスティーヴ・ヴァイのソロ処女作 Flex-Able を聴いていたら、ふと、ある友だちことを思い出した。その友だちは、(一部で)それなりに有名な人とセッションをしていたりなどする音楽家だったので、ネットで調べれば近況が分かるかもしれないと思い検索してみると、何とJOJOさんのところがヒットした。そして、そのヒットした記事を読んでさらにおどろかされた。その友だちは死んでいたのだ。
彼と出会ったのは、それこそ非常階段のライヴのときのことだった。そのライヴのときおれは、小堺さんから終演後ギターをもらったのだが、そのギターを剥き身のまま持って入ったライブハウスとなりの吉野家で声をかけてきたのが、その友だちだったのだ。以後、それほど頻繁にではないが、お互いの家を行き来したり、彼のライヴのときには極力足を運んだりしていた。
そういう具合に、断続的にではあれ、平均して1年に1回程度は会っていたのだが、あるときを境にぱったりと連絡がこなくなった。おれは、あまり情にあつい人間ではないので、大して気にも留めずにいると、またあるときから連絡が来るようになった。聞いてみると、精神に変調を来たし、家族による強制入院の結果、それなりの長きにわたって病院に監禁されていたとのことだった。会ってみると、上辺(外見)はそれなりに元気そうだったが、醸す雰囲気は精神を病んでいる人のそれに他ならなかった。
最後に彼にあったのはいつのことだろう? よく思い出せない。たぶん、横浜の小さなライヴハウス兼飲み屋のようなところでの弾き語りライヴに呼ばれていったのが最後だと思う。そのあとも、どう返事をしたらいいのか皆目見当もつかない、文字通り「狂っている」としか言いようのない内容のメールを何通かもらったりしていたのだが、それも大して気に留めずにスルーしていた。そうしたら、死んでいた。
書き出しの段落で「おどろかされた」と書いたが、ほんとうを言えばそれはうそだ。何となく、死んでいるような気がしていた。だから、というわけではないが、とくに悲しくもない。冥福を祈る気もないし、追悼の意がどうたらということもない。ただ、ふしぎと、「しまった」という感はつよくする。日本に帰って、もし彼の墓参りをすることがあれば、彼がとってもとってもうらやましがっていた小堺さんからもらったギターを墓石に叩きつけてやる。
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