今日の聴音 [音]

今回も簡素なヴァージョンでお送りします。

• Clutch, Pitchfork & Lost Needles (Megaforce, 2005)
• Clutch, Clutch (Elektra, 1995)
  けっこうお気に入りのテレビ番組に（そう、こちらに来てからそれなりにテレビを見ているのです）Ace of Cakesというのがあるのだけど、そこに出てくるMary Aliceという人のお兄さんが、何とClutchのヴォーカルとのことで、それじゃあひさかたに、ということで聴いてみた。まずは、それなりにあたらしめのPitchfork から聴きはじめたのだけど、おれには何ともメジャー感が溢れすぎで、しかもややメタル色がつよいこともあり、初期作のClutch にとちゅうで切り替え。
  
  
• Melvins, Ozma (Boner, 1989)
  Clutchも、初期作はわるくはないのだけど、何かしっくりこない感がやはりあり、それでは決め打ち、ということで、メルヴィンズのこの傑作を聴いた。じつはこれ、アルバム発売当時にリアルタイムで聴いてます。
  
  
• Television, Marquee Moon (Elektra, 1977)
  何ゆえにメルヴィンズからテレヴィジョンに雪崩こんだのか、いまいち自分でもよく分からないのだけど、ともあれこのアルバムのギターの鳴りはやっぱりいい。
  
  
• The Cure, Three Imaginary Boys (Universal, 1979)
• The Cure, Disintegration (Fiction, 1989)
  テレヴィジョンからの流れで「ニューヨークパンク」ということでリチャードヘルに行ってもよかったのだけど、なぁんかちがうな、ということで（あまりリチャードヘルを好きではない、ということがでかい）、「当たらずとも遠からず」なキュアーの1stに突入（ちなみに、この1stのヴァイナルは、曲名が絵で記されており、おれがこれを聴いていた当初はインターネットなぞという便利なものもなかったので、ながらく曲名が分からなかったことをなつかしく思いだした）。そして、この1stだけでは飽き足らず、キュアーのなかでもけっこう好きな作であるDisintegration も聴いた。これは、ゆったりと流れのなかに、何とも言えぬ寂寞感があって、ほんとうにいい。
  
  
• Schlammpeitziger, Schwingstelle für Rauschabzug (Sonig, 2008)
  メルヴィンズ以降、どうも流れが「懐古趣味」的になってしまい、まあ、それはそれで全然かまわないことではあるのだけど、ちょっと気分をかえるかな、ということで、このシュランパイツィガーの新作を。音は、ポップなんだけどちょっと（ときにはだいぶ）ヘン、という、いつもながらのSonigの音。ただ、個人的には、もうちょっとねじれ要素がつよいほうが好みなので、レーベルとしてはA-Musikに軍配が上がる。って、そういう話ではないか。
  
  
• Alexander Tucker, Custom Made (ATP, 2008)
  7インチヴァイナル2枚組という渋い形態でリリースの、アレクサンダータッカーの新作。何か、アヴァンというか、エクスペリメンタル文脈で語られたりもしているみたいですが、そういうのとはちとちがう、と思う。たぶん、来週あたりに某輸入レコ屋さんで（レーベルで品切になってなければ）紹介があるのではないかと。