感謝祭休暇中特別企画第2弾：「一、多、多様性」 [雑]

「感謝祭休暇中だから、無責任にいろいろはじめてみるか！」企画第2弾として、雑誌Mutlitudes 創刊号に載ったバディウのドゥルーズ批判「一、多、多様性」（原文）を訳しはじめてみる。

今回訳出した部分を読んでもらえば分かるように、この「一、多、多様性」でバディウは、自らのドゥルーズ論に対する無理解をバネに、ときに「秘教的」とも受けとられる（とバディウは言う）ドゥルーズと、そして自身の思想を、彼らのあいだに横たわる「一見同じに見えるのだけれど、そのじつ重大な相違が見出される」点を軸に描き出そうとする。

さて、そのバディウが書き出すドゥルーズ像が、どれほど正鵠を射ているのか、また、バディウ自身の言う「ドゥルーズのそれと、似ているけれど異なる点」はほんとうに「似て」おり、かつ「異なって」いるのか、それはつつがなく訳文が完成したおり、それを読んだ人おのおのが判断すればいいことだが、いちおう私見を述べておけば、やや自らの思想信条にドゥルーズを引きつけすぎとはいえ（もっとも、これは致し方ないことだ）、ドゥルーズ、そしてバディウの考えを知り、そしてそれらについてさらに考えるうえで、いい叩き台になっていると思う。

これがいつ完了することになるか、いまは皆目分からないが、とりあえずはじめてみました、ということで（というか、中途になっているドゥルーズ講義録とかを再開しろ、という話もあったりするのだが……）。手伝ってくれる人、大歓迎です（とくに、ウェブ版は段落分けがアヤシゲなので、現物を持ってる人はそこいら辺の訂正をしてもらえると、ありがたい）。