[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ふつうの人ならイの一番にやることなのかもしれないが、今日はじめて「うわさのベーコン」でググってみた。
おれのところがギリギリ1ページ目に入りこんでる、とか、「『うわさのベーコン』がはじめて日の目を見たのはクイックジャパン誌上でなのか……なんか、いやだな」と思ったことなどはどうでもいいとして、検索結果1番目のこちらを見ると、案の定、というか、やはり、というか、源ちゃんの名前とともに、『うわさのベーコン』が登場している(ちなみに、グーグルの検索ページ一番下に表示される「こんな組み合わせでの検索が多いですよ」指南も、当然のように「うわさのベーコン 高橋源一郎」である)。
この記事を書かれた方は『文學界』連載中の「ニッポンの文学」を参照しており、いま手元に単行本版がないのでこの記述が単行本版では何ページに載っているのか確認できないが(というか、この記述を読んでいれば、おれが絶対に引用しそうな箇所なので、もしかして単行本版では省かれた部分なのかもしれない)、次のような箇所を引用している。
『うわさのベーコン』は、文学ではありません。
なぜなら、それは、文学が使っている、あらゆる「規則」に逆らうからです。とはいえ、それは、自覚的な「反抗」でもありません。「規則」への「反抗」は、いつか新たな「規則」を創出しようとします。つまり、「文学」に反対する運動は、それ自体、もう一つの「文学」への胎動なのです。
ここで、また『うわさのベーコン』や、文学の「文学性」について、あるいは、「規則」と「それに従うこと(反抗すること)」についてあれこれ言おうというのではない。そうではなく、この引用文の最後の文言、「つまり、『文学』に反対する運動は、それ自体、もう一つの『文学』への胎動なのです」が、ニューブロッケイダーズのかの有名なマニフェスト、「アンチ・アートでさえアートである。ゆえにわれわれはアンチ・アートをも拒否するのだ」を思い起こさせ、それを誰かに言いたかった、それだけのことである。
もしかして源ちゃんは、ニューブロッケイダーズを知っていたのだろうか。まさかな。
あと、シータさんの言うところの「アート」は、ちょっとその外延が広すぎるのではないかな。もちろん、その外延すべてがアートなんだよ、とトートロジカルに応えることも可能だけど、おれとしてはもうちょっと慎重になりたいところ。
外延ということで、どこまでをアートとするかは、「創発」という一点に絞ると反って反応する対象の領域は、自分にとって狭いような気がする。
つまり、「生きる事(暮らし)自体がアートだ」といった広域の認識は無いの。
今は「アート」の領域や規定よりも、何に創発されて「すげー!」といった気持ちがスウィッチオンされるかが興味ある。
言葉足らずで意味不明や知れずでゴメン。もちょっと考えてみるね。
だから、この「藝術」という日本語に訳される概念は、もうちょっと厳密に言えば、何かあるものを「藝術」として捉える眼差しは歴史的に見ればそれなり新しく、そういう話をするならここをちゃんと見ておく必要がある。
ただ、急ぎ足で言えば、この「アート」という言葉は多分にイデオロギッシュな意味合いが、つまり間主観的なそれがこめられており、そこを離れてこの「アート(藝術)」という言葉をもっぱら「このわたし」を基軸に捉えることは、ちょっと拙速でもあり、危険でもある。
あと、「創発」というのも、かなり問題含みなキーワードであって、それを軸にアートを捉える見方にも、前述のようにおれは与さない。とはいえ、じゃあ全然「創発」と言われる事態が、「藝術」と呼ばれる領域の限界策定に寄することがないか、と言えば、そうではないことも、その規定性の間主観依存により、また自明。
12 | 2025/01 | 02 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | |||
5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 |
12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 |
19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
音
雑
虫
技術
『スペクタクルの社会』を読む
ドゥルーズ講義録
電波
趣味の数学
趣味のゲーデル
『プリンキピア・マテマティカ』を読む
自己紹介もどき
ブログペット俳句
芸術一般
言語ヲタ
お客様
GRE CS
留学
Boing Boing
映画
ちょっといい話
かなりダメな話
魂の叫び
哲学と数学
論文
引用
「いい」とも「ダメ」とも言いがたい話
悲喜こもごも
証明論
ポエム
書物への呪詛
言わずもがななことではあるけれどときに忘れてしまうこと
何か無駄なことをしよう
日々
趣味の勉強
夢
ブログの記事
翻訳
勉強
不眠
文房具
ライフハック
育児
thayashi#ucalgary.ca
(#を@に置換してください)
このブログで紹介したことのある本をランダム表示。
このブログで紹介したことのある音をランダム表示。